今年の全体研修は、いつも学校で教えて頂いている私の行っているMOTの武富教授にプロジェクトマネージメントの基礎を教えて頂きました。出席できなかった人は本当に残念でした。金曜日の武富教授の授業は、100分の講義と1時間弱のプロジェクトマネージメントゲームという構成でしたので、私や法本君が今まで教わってきた時間の30分の1にもならない時間です。しかし、内容はポイントを整理してあったのでとてもわかりやすく勉強になったと思います。若い社員も多いのでいつもの授業よりゆっくりと丁寧に教えて頂けたと思います。みなさんにも理解して頂けましたでしょうか。EVMの計算式は知っていても、本来の意味が判らないようでは困る・・・というメッセージなのかもしれません。(わからなかった人は、復習しておきましょう)
どうして、今プロジェクトマネージメントなのか。みなさんは、理解して頂けましたでしょうか。アメリカのソフト開発はほとんどインドに変わってきている・・・そういえば、2005年度のIBMのキックオフ大会がインドだったのでアメリカ国内で物議をかもしたというようなことを聞いたことがあります。(それでもIBMの回答が素晴らしくて・・・我々は、アメリカの企業ではなくワールドワイドな企業である。今、世界の中心はインドだ・・・)日本企業は、ベトナムや中国、韓国といったところに発注することが多くなって来ています。物価が中国は1/5、インドは1/10とかよく言われていますよね。ガートナーの調査では2010年までに1/10のソフト開発者が職を無くすといわれています。それは、インドの技術者なのか中国の技術者なのか・・・我々日本の技術者なのか今のところ、その根拠も含めて全くわかりはしません。ただ、我々は彼らよりコストが高い・・・世界中のどこよりも高いかもしれません。そんな私達のサービスレベルを向上する為にプロジェクトマネージメントは必要な技術です。(インドの大きいソフト会社はほとんどCMMのレベル5を取得しているそうです。)
今回の研修で、QCDのトレードオフの関係の難しさがわかったり、各業務の責任者全員の「QCDを守る」という意識が必要であること、コミュニケーション/プロジェクト内のチームビルディングが重要であることを教わりました。これらの一つ一つが、みなさんの無駄な仕事を少なくすることにも繋がるように思います。プロジェクト管理こそが、「技術とおもいやり、豊な人間性」を実現する為に必要なツールであるとは思いませんか。・・・特に今回、計画を立てるというところと契約を理解するというところを説明して頂けたのは、いろいろと私が相談していたからだと思います。このあたりは我が社のウィークポイントですがよくご理解頂けましたか。(そして対策しましょうね)
私が、今まで先生から教えていただいたことの中で、全ての根幹と言えるような定理があります。
・常にどうすればあるべき姿に近づけるか、結果を出せるかを意識する
我々IT技術者もプロフェッショナルである為には、こういう姿勢を持って仕事に望みたいと思います。私も最近、技術者としての自分の考えではなく、もっと高い視点でどうすることがお客さまの目的に添っているのかを考えるようにしています。そして、それを効率よくする為に先生は最初にゴールを定めるところからはじめるということを教えてくださいました。ゴールとは・・・成果物、満たさなければならない要件などです。私達が、QCDを管理することも結局はお客様のビジネスに影響を与えない為になのです。
そして、もうひとつ先生がいつもいう口癖があります。(我々はこれにいつも玉砕なわけですが・・)
・答えはひとつじゃない・・・
これには、続くことばがあります。もう私は暗記できるほど何度も言われましたけど・・・。「答えはひとつじゃない。だからこそ常に与えられた条件下で最善の選択をしなければならない。その根拠は、数字です。過去を語る時も、現在を表すのも、仮説を立てて数字で表してみてください。そして、未来を語る時にも、数字で語ってください。数字は嘘をつきません。必ずそのままの姿をありのままの姿をあらわしてくれます。」
先生は、今までいつも経営企画室の人達やMOTの生徒を相手にしていたので今回のように若い人ばかりの講義はとても面白かったそうです。・・・ありがとうございました。
プロジェクトゲームのほうは、みなさんのまとめを頂いてから、来週にでも感想を述べたいと思います。
今週も宜しくお願いします。