カテゴリー別アーカイブ: 未分類

2010年 新年のごあいさつ

2010年は静かなお正月になりました

今年の元旦は、日の出と月が沈むのが一緒にみることが出来ました。そして、日本人ではじめて野口聡一さんが「日本人として初めて宇宙で年明けを迎えました」と挨拶をされました。変化という意味では象徴的な一年であった2009年がおわり、2010年が静かにはじまりました。

東京の街は雪こそ降りませんでしたが、本当に静かなお正月で、そういえば昨年のクリスマスも静かな印象で少し前のような賑わいは感じられませんでした。何年か前にフランスに出張講義に行かれていた恩師からのクリスマスメールに、ヨーロッパのクリスマスがいかに静かで、アメリカのクリスマスがどんなにか華やかであるかを伝えてくださったことなど思い出されました。私達も少しずつ、そんな静かなクリスマスやお正月を迎えることが当たり前になって来るのかもしれません。

昨年12月14日のIDC JAPAN報告によれば国内のIT市場における。2009年の市場規模は前年比7.7%減の11兆8488億円にとどまる見通しとのことです。御多分に漏れず昨年は、弊社にとって創業以来、最も厳しい一年でした。今、IT市場は確かに仕事が少なくなっています。特にソフトウェアを開発する仕事は大きく減少して来ているということを昨年は強く感じました。一方、ハードウェアは保証期間という動かし難いものがあり、常に入れ替えに伴ってOSや業務ソフトに手を入れることが一般的です。その入れ替えの需要が丁度昨年の秋から今年の3月であることを考えると今年も数字以上の厳しさを感じないではいられません。しかも、先ほどのOSの入れ替えすらコストセーブを前提とする経営判断を優先してそのままの形で行うケースや仮想化の技術を用いて対応することが増えています。つまり入れ替えに伴う業務ソフトの手直しすら減少傾向であるのです。加えて、クラウドコンピューティングでフレームワークを提供するPAASというものなども入り乱れて、SIそのものの市場規模が縮小してきているのではないかと感じています。しかし、いくら仕事が無いとは言っても12兆円近い仕事がある訳ですから、もしかしたら仕事が激減しているのは私達のどこかに勘違いがあり、市場の望む技術を提供できていないのではないか、何かが足りなくて仕事に行き着けないのではないのかそんな思いもあります。

SIer(システムインテグレーター)としての生き残りをかけて、私達は今年も静かに激しく戦っていかなければなりません。私達の企業理念である「お客様の満足と社員の幸せを両立する」ためには、常にお客様の必要とする技術をサービスとして提供していく必要があります。私達の提供する技術は、お客様に役立っていますか?サービスはお客様の必要とするものですか?もういちどその基本を確認し、今年はさらにお客様にとってグレードの高いサービスを提供していかけなればなりません。そのためには、やはり「技術」とお客様への「おもいやり」が大切だと初心に返るような気持ちになります。厳しい受注環境の中でも、昨年も新しいお客様とのお取引が幾つか増えたのは、そんな弊社の思いが、対応している社員からお客様にちゃんと伝わったからではないかと少し誇らしく思ったりしています。

そうしてみると仕事があっても無くても変わらないものがあり、時代に応じて変わるものもあるということを強く感じます。変わらないものは、技術、仕事に対する責任感やプライドであり、お客様の仕事をきちんと理解する洞察力やコミュニケーションの重要さでしょうか。お客様に対する思いでしょうか。変わるものは、お客様が必要とする技術であり、直面する課題であり、経済状況であり、社会全体のパラダイムすら変わっていくように感じられます。そんな現代は、「しあわせ」のカタチも時代と共に変わるものなのかもしれません。宇宙のかなたから新年のご挨拶ができる時代になっても、変わらないものは、やはりひととひととの結びつき、それがきちんとお客様に伝わるようにと願っています。そして、そういう絆を私達ヒューマンシステムは今年も大切にしていきたいと思います。

その思いが、全社員に伝わり一人一人が「技術」「おもいやり」「豊かな人間性」を実現していくことのできる会社となって、お客様によりよいサービスが提供できる。私の目標はそういう社員を育て、社員と共に成長して行くそんな会社をつくること・・・それを続けることだと思います。
相変わらず、頼りない私ですが今年も、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。